香川県高松市鬼無町にある医療法人財団博仁会キナシ大林病院のホームページです。

整形外科

当院整形外科は地元の運動器疾患を治療するために昭和50年より開業いたしました。
現在は手術を含めた数多くの整形外科疾患を扱っております。

外来担当

顧問・相談役 三宅 弘 日本整形外科学会専門医
運動器リハビリテーション医師
院 長 真鍋 健史
四国新聞記事へ
日本整形外科学会専門医
日本骨粗鬆症学会認定医
日本体育協会公認スポーツドクター
日本整形外科学会公認スポーツドクター
運動器リハビリテーション医師
日本医師会認定産業医
部 長 山口 郁子
四国新聞記事へ
日本整形外科学会専門医
日本体育協会公認スポーツドクター
日本リハビリテーション医学会認定臨床医
運動器リハビリテーション医師
日本医師会認定産業医
日本整形外科学会公認スポーツドクター
日本医師会認定健康スポーツ医
非常勤医師 石川 正和 香川大学医学部 教授
非常勤医師 加地 良雄 香川大学医学部 准教授
非常勤医師 岩田 憲
(関節が痛い.comへ)
香川大学医学部 講師(股関節・骨代謝グループ)
非常勤医師 小松原 悟史 香川大学医学部 講師(脊椎・骨代謝グループ)

当院整形外科の特徴

1) まずリハビリテーションの重要性を考えます。

私どもは、特定の疾患や治療法を除き一般的な整形外科の手術や治療の仕方はある程度確立されており、病院間の差はさほどないと考えています。患者様のADLの向上や社会復帰に関してはその後のリハビリテーションの占めるところが大きく、治療の差が出るのはこのリハビリテーションの差といっても過言ではないと思われます。当院はリハビリテーション科と密に連携をとり、「リハビリテーションがうまく進んでいるか?」「もし進んでいないのであれば、何が原因か?」という事を考えながらチームでリハビリを行っています。皆様お気づきかもしれませんが、手術はするが長く入院できなかったり、外来のリハビリテーションがなかったりという病院が多くあります。私たちの病院は短期間の入院での治療を行う急性期病棟のほかに少し長めに入院し、しっかりリハビリテーションができる地域包括ケア病棟・療養病棟といういろいろなタイプの病棟を持っています。手術や治療が終了したのですぐに退院してくださいということはなく、しっかりリハビリテーションをしていただくことができます。また外来でもリハビリテーションは可能であり、仕事や生活の合間にリハビリテーションを実施することも可能です。特に様々な理由で病院に通えない方には自宅まで療法士が訪問しリハビリテーションを提供するといったことまで実践しております。

2) 人工透析、腹膜透析をしている患者様の整形外科疾患に対応できます。

現在、人工透析や腹膜透析をしながら整形外科の手術やリハビリテーションを行える病院は県内でもかなり少ないようです。人工透析、腹膜透析をしながらの手術やリハビリテーションは水分や薬剤の管理が必要になります。また透析をすると倦怠感が出現し、なかなかリハビリテーションが進まないことがあります。私たちは長年腎臓疾患を持った患者様の対応をしており、それらに十分対処しながら整形外科疾患の治療ができるのも当院の強みと言えます。

今後当院の取り組みとして、人工透析をしている時間も無駄にせずリハビリテーションがでるよう、関係部署と連携を取って準備をしております。

3) 近隣のスポーツをする方々を応援しています。

当院は香川県総合運動公園(生島)、西部運動公園、香東川河川敷運動広場、橘ノ丘総合運動公園等大きな市民スポーツの施設近くに位置しているためスポーツによる外傷で多くの患者様が受診されます。

当科常勤医はスポーツドクターの資格・経験を持ち高松西部地区のスポーツによる外傷等に対応することができます。

4) 最先端の専門的な治療を受けることができます。

当科は香川大学の各専門分野の先生をお迎えし、外来や治療をおこなっております。

手術も大学で使用されている物とほぼ同じ器械や手技を用いており、大学で行われている最先端の治療を当院で受けることが可能となります。

診療案内

(1) 外傷

代表疾患:大腿骨頸部骨折、腰椎圧迫骨折、各種骨折・靱帯損傷など

年齢の若い方のスポーツの外傷、お仕事での怪我、御高齢者の転倒などによる骨折、脱臼、軟骨損傷、靱帯損傷などに対し手術を含めた治療からリハビリテーション、社会復帰までをしっかりと行います。

(2) 股関節外科

代表疾患:変形性股関節症、大腿骨頭壊死症、股関節唇損傷など

成人の股関節の軟骨がすり減る事で股関節の痛みを呈する変形性股関節症の治療を人工関節置換術により痛みを取り除き日常生活や場合によってはスポーツに復帰できるように取り組みます。当院の人工股関節置換術の手術の仕方は通常と違い、股関節の前方からアプローチをし、筋肉を切らずによけて人工関節を入れます。手術の難易度は少し高く経験を必要としますが、メリットとして脱臼率を減らすことができ、術後の回復を早める事ができます。(詳細は四国新聞掲載記事:香川の医療最前線 真鍋健史 PDF
手術では術中に患者様の血液を回収し再び体内に戻す機械を使用しできるだけ輸血を回避する努力をしています。
その他、年齢が若い方には人工関節置換を行わず骨切り術を、股関節内の軟部組織のみの異常の場合や変形が初期の場合は関節鏡を用い、低侵襲で手術をすることもあります。

手術の様子
人工股関節置換術

(3) 膝関節外科

代表疾患:変形性膝関節症、半月板損傷、前十字靱帯損傷、骨壊死など

股関節と同様に膝の軟骨がすり減る事で膝関節の痛みが出現したり、膝のO脚やX脚が進んで来たりといった患者様に人工膝関節置換術や骨切り術を施行し、痛みを取り除いたり、膝の形をまっすぐにしたりすることができます。人工関節の手術の仕方はいろいろありますが、当院では膝全体を人工関節に置き換える物(人工膝関節全置換術:写真)や、痛んでいる所だけの部分的な人工関節(人工膝関節単顆置換術:写真)などをナビゲーションシステムやロボットなどを用いて手術をいたします。また、スポーツの外傷や障害で膝関節内の軟骨が痛んだり、靱帯・半月板が切れたりした場合、関節鏡を用いて膝の中を観察し軟骨の修復を行ったり、靱帯の再建、半月板の縫合などを行い、スポーツへの復帰ができるようにサポートいたします。

人工膝単顆置換術
人工膝関節全置換術
手術の様子

(4) 手の外科・上肢の外科

代表疾患:橈骨遠位端骨折、上腕骨近位部骨折、その他上肢の骨折、槌指、ばね指、手根管症候群、肘部管症候群など

小児~成人の方の外傷による手指、手関節、肘、肩、鎖骨の骨折や靱帯損傷また反復して使用すること(オーバーユース)により起きる軟部組織の障害、神経が圧迫される事による上肢のしびれや筋力低下、筋萎縮などに対し手術を用いた積極的な治療を行います。最近では手関節の骨折において関節内まで骨折が及んでいる場合は関節鏡を用い、修復した関節面を確認しながら手術を行っています。
また、当院では人工透析の患者様が多数いらっしゃいますが、透析をすることにより腱や神経の通り道にアミロイドという物質が沈着し、通り道が狭くなることが多々あります。そのため指の曲げ伸ばしの際、腱が引っかかって指が伸びにくくなったり、神経が圧迫されて手の先がしびれるなどの症状を訴える方は多く、手術で治療をする方も多数いらっしゃいます。特に手根管症候群は正中神経という神経の手首のあたりの通り道が狭くなり手のひらにしびれや痛み、筋萎縮を生じる病気ですが、その神経の通り道を広げる手術をすることにより、そのような症状は改善します。この手術でもできるだけ切る部位を小さくするために可能であれば関節鏡を用いて手術をするようにしています。

手の手術

(5) 脊椎外科

代表疾患:頚椎・腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症、頚髄症、変形性脊椎症、腰椎破裂骨折、化膿性脊椎炎など

年齢と共に背骨の変形や靱帯の肥厚、椎間板の突出などにより脊椎から出ている神経が圧迫され、頸部痛や腰痛、上下肢のしびれや筋力低下などが生じることがあります。これらに対し、できるだけ早期に診断をし、手術を含めた治療法を提案いたします。手術になる場合は大学病院にお願いしていますが、術後のリハビリテーションはできるだけ早期に当院に帰ってきていただき、しっかりとリハビリテーションを行っていきます。
尚、最近、1泊入院でヘルニアに対する髄核融解術(飛び出した椎間板ヘルニアに針を使って薬を入れて飛び出したヘルニアを小さくする方法)を当院で行うようになり、効果がでています。

(6)骨粗鬆症

年齢と共に体中の骨はもろくなり縮んできます。ある一定の年齢から段々身長小さくなってくるのも背骨が縮んでくるからです。これは骨粗鬆症による物で、ひどい場合には骨折し寝たきりの原因になります。以前は年齢による物で仕方がないと言われていましたが、今は良い薬が多く開発され、骨の量を増やしたり、骨折を予防したりすることがある程度できるようになりました。また、ご高齢で背骨や太ももの付け根の骨折をすると寝たきりの原因になる可能性が高くなります。当科では骨粗鬆症の詳しい検査をすることにより、その方にどの薬剤が適合するか?という事を考えながら治療をして参ります。

骨粗鬆症

施設認定:日本整形外科学会認定医研修指定施設

当院整形外科では昭和50年より骨折、靭帯損傷などの外傷はもとより膝、股関節、脊椎などに現れやすい加齢性の疾患(変形性関節症、変形性脊椎症等)、また骨粗鬆症による骨折の予防などあらゆる整形外科疾患に対し専門性をもって対応しております。
特に香川大学医学部の関連病院として多数の大学の先生方に診察、治療を担当していただいております。
特に当院で扱う疾患の中で多いものを以下にお示しします。

外傷一般
各種骨折(大腿骨頚部骨折・脊椎圧迫骨折等)、靭帯損傷、スポーツ外傷
手の外科
橈骨遠位端骨折、槌指、ばね指、手根管症候群、肘部管症候群
関節外科(膝)
変形性膝関節症、膝関節半月板損傷
関節外科(股)
変形性股間節症、大腿骨頭壊死症、臼蓋形成不全症、脱臼性股関節症股関節唇損傷、FAI(Femoroacetabular Impingement)
脊椎外科
頸椎・腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症、頚髄症、変形性脊椎症
腫瘍外科
各種骨腫瘍、軟部腫瘍
骨代謝
骨粗鬆症

これら疾患に対し手術まで念頭に入れ、いろいろな治療法のメリット、デメリットを患者さん、ご家族さんとご相談させていただきながら治療をすすめてまいります。

整形外科 手術件数

  • 2016年度手術件数:253件
  • 2017年度手術件数:261件
  • 2018年度手術件数:251件
  • 2019年度手術件数:228件
  • 2020年度手術件数:238件
  • 2021年度手術件数:256件
  • 2022年度手術件数:271件

外来診療

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