薬研・薬箱と本院と腎臓病の関わり
薬研(やげん)
200年以上前からこの「薬研」で漢方薬が作られました。杏仁(きょうにん)の実などの漢方薬種を砕く道具です。砕かれた漢方数種を微妙に調合し、当院独自の体に優しい漢方薬が出来上がりました。
キナシ大林病院ロゴマークについて
キナシ大林病院のロゴマークにはこの「薬研」がデザインされており、広報誌(病院だより)も「薬研」とネーミングされています。
広報誌(病院だより)「薬研」
薬箱(くすりばこ)
本院と腎臓病の関わり
今をさかのぼること二百年前の明和年間、大林家の医者一代目として、大林弥八朗資重が鬼無村に開業しました。
前院長大林幸で八代目になることが家系図に出ています。
一代目が用いた漢方薬の中に「大黄」が含まれており、この物質が最近、富山医科大学の研究により、尿素窒素低下作 用があることが発見されました。また、インターフェロン誘起 作用もあり「柴胡」のステロイド様作用と相まって肝炎などにも用いられています。
その他、サルノコシカケ科の「茯」は、免疫賦活作用により胃癌、肺癌などに、また血糖降下作用により糖尿病性腎症に用いられています。また「桂皮」の抗炎症作用、「芍ヤク」の尿素窒素低下作用、血小板凝集抑制作用により、IgA腎症に好んで用いられています。
また、柴大煎薬は、唾液分泌亢進、抗ロイコトリエン作用、免疫調整作用があり、リウマチ、シェグレン症候群その他の膠原病に試みてみるべき薬といえます。
以上の歴史的背景から、本院が、腎・リウマチ・膠原病センターとして、ユニークな存在であることがお分かりいだけるかと存じます。